看護師

看護師経験20年の私が大事にしている看護観【これだけはこだわりたい看護】

みったまま

こんにちは!!みったままです!!

みなさんは、看護学生や看護師になって、そもそも「看護」って何?って思ったことはありませんか?「介護」との違いは?

私が就職した約20年前、当時は、「看護婦」「看護士」という名前が「看護師」に代わり、まだ世の中にはあまり定着がされてないような頃。

看護師の仕事も、世の中的には、「医師のお手伝い」の程度に思われていた時代。

(もしかすると、私は看護師だからそう思ってないですが、今でも、世の中的には、医師のお手伝いと思われているのでしょうか…💦)

新人の頃、自分が大切にしたいと思う看護観を先輩に聞かれることもありました。

ただ、その頃は意味も分からず…💦

今考えるととても未熟だった私ですが、やっぱり、20年も看護師を続けると、これだけはこだわりたい!!という看護観、出てきました😅

ということで、これから看護師になろうと考えておられる方、新人看護師の方、看護って何?と思っている方、少しでも参考になればと、私の看護観をご紹介します!!!

みったまま

看護師経験20年の私が大事にしている看護観!!ぜひ参考にされてください!!

患者に寄り添う

これが最も大事にしているといっても過言ではない!!

いえ、しなければならないことだと思います!!

患者、家族が望むことが叶えられるように最大限に努力します。

これは、「したいことをしてあげる」のではなく、本人が自立するため、もしくは、家族の負担をできるだけ減らせるための手助けをすることです

それから、患者家族の意思を尊重しながら、話を傾聴し、共感することも大事だと思っています。

①仕事はバリバリこなせるけど、患者にはそっけない態度の看護師。(忙しくて患者の話を聞いてる時間なんてないってのが、現実かも)

②一方、患者の話を可能な限り聞き、患者の望む方向へ一緒に頑張ってくれる看護師。

様々な看護師のタイプがいると思いますが、大きく分けると、この2つに分かれると思っています。

自分が命に関わる病気で精神的に不安定な状況の時。どちらの看護師がいいでしょう…。

大多数の方は、②の看護師ですよね。

実際、看護師の仕事って、患者の話を聞いてる余裕なんて、本当にないのです😅

でも、私は、仕事が早い=仕事ができる看護師 ではない と思います。

どれだけ、患者の意見に寄り添えるか。患者の気持ちに寄り添えるか。

患者からすると、そこで、あの看護師はいい看護師だったか、否か、判断されるのです。

仕事が早いに越したことがないことぐらい、分かっています。

でも、看護師は患者を看護するのが仕事。

看護師の仕事は確かに膨大な事務仕事はありますが、それがメインではありません。

自分の話を聞いてくれて、寄り添ってもらえる。それだけで患者の満足度は上がるのです。

それから、清潔ケアや処置なども、丁寧にすること。

急いでいると、いくら気を付けていても、患者にとっては、「痛っ!!」「怖っ!!」となることがあるのです。

逆に言うと、私たちの行動一つで、簡単に信頼関係が崩れ、憎まれることもあるのです。

私たちは、命を扱う仕事。

命を懸けて、病院スタッフを信じて入院してきた患者に対して、信頼を失わないようにするための最低限のマナーとも思います。

療養環境を整える!!

私は、これで、病院の看護の質がわかると言っても過言ではないと思っています!

療養環境とは?

病室、ベッド周囲の環境、患者の清潔保持。

果たして、忙しい仕事の合間に、十分に出来ているでしょうか?

看護師としての視点で、十分に観察と実施まで出来ている施設はどれだけあるでしょう…

なぜなら、療養環境を整えることって、看護師のメインの仕事ではないからです。

メインの仕事は、やはり患者の検温、異常の早期発見が重要で、日常的には、特殊検査や手術前の準備、術後の管理、点滴などに追われているのではないでしょうか。

なかなか手が回る部分ではないと思っています。

が、これが出来ていない病院は、他の所もできてない事が多い!!!

療養環境を整える事って、しなくても仕事としては成り立つのです。

それを、あえてするということは、普段の激務に加えて、さらに自分の首を絞めることになりますよね💦

好んでする人は少ないでしょう。「少しでも楽をしたい」と人間なら誰しもが思うはず。

(人のために、自分が大変な思いをするなんて、看護師ってなんて優しい人達なんでしょう🤩)

ADLが自立の人なら、介入の必要が無いというわけではありません!!

必要のない点滴棒やその他器材を置きっぱなしにしてないか、それが転倒のリスク要因になっていないか?

治療の妨げになるようなものが置いてないか?

看護の視点で患者の周囲の療養環境を整えるのは、本当に大事です☺️

介助がいる人は必ず介入の必要があります。

そして、ADL介助を必要とする人に関しては、療養環境を整えることに加えて、その人自身の整容も加わることになります。

着衣の乱れ、布団、シーツのの清潔保持、髪の毛の乱れ、髭そり…

例えば…布団をめくると、着衣が乱れていて、オムツが丸見え…

見た目は布団で隠せてればいいんじゃない?というのは、大間違い。

もちろん、見た目の問題もありますし、患者自身の心地よさも皆無!

それ以前に、看護師として忘れてはならないこと、それは、褥瘡のリスクです。

全身状態の良くない方で、着衣のヨレが褥瘡好発部位に当たっていると…数時間もたたずして、褥瘡は形成されてしまいます。

オムツは2時間ごとにチェックされておらず、十分に交換されていない、布団に排泄物や血液がついていてもそのまま、髭はボーボー、口の中はカピカピ…

見て見ぬ振りができる部分を、あえてきちんとできるか否か…

看護師として、必要なスキルでもあり、責任感でもあります。

自分が患者や患者家族であれば、してほしい事、それは最低限する必要があると思います。

そして、家族は患者のことを、元気な時から知っている存在。

家族は、弱っていく患者を見るのは辛いもの。家族も患者の命を病院スタッフに託しているのです。

面会に来た時に、布団は汚れて寄れていたり、髭はボーボー、髪はボサボサ、明らかに歯磨きしていないように汚れている口をしていたら、どうでしょう?

可能な限り、環境整備、身なりを整えておく必要がありますね!!家族の面会があるのなら、絶対です!!

看護師の仕事は、医師のお手伝いではない!!

看護師の仕事内容には、もちろん、医師の診療の補助という名目の仕事があります。

例えば、採血。

採血って、看護師の仕事だという認識は当たり前にあるでしょう。

採血は診療の補助だという認識はありますか?

看護師は、採血を取りますが、採血結果を見て、治療方針の決定をするのは医者。

採血の結果を見て、アセスメントをして看護に活かすことはあっても、看護師が看護をするために採血をすることはありませんよね。

では、看護師として、採血ですべきことはなんでしょう?

それは、何より、一度で決めること!!

患者は、針を刺されて、痛い思いをしますし、強いストレスを感じています。

採血が取れなかった時は、絶望感すら味わうのではないでしょうか。

看護師としても、失敗すると、結構ショックですよね💦

看護師としても、結構血管あるのに、入らなかった…とかなれば、精神的ダメージもかなり大きい😭

でも、医師からの依頼だし、検査に必要だし、どうにかして取らねば…

と、何度も何度も穿刺していませんか?

それは、自分主体の行動ですよね💦

患者からすると、何度も刺されるの、痛いし、苦痛…😭もう辞めて〜😭

となるのが普通だと思います。

看護師は根本が優しい人が多く、また、責任感の強さからか、何事にも看護師は責任の所在を突き止める習性がありますから、自分のせいにならないように、自分を守るために、言われた事は必ず行う人が大多数です。

採血を一度で取れず、2、3回チャレンジして、無理だった時。自分ではなく、人が変わっても取れる見込みがない時。

看護師がすべきことは、何でしょう…

看護師のプライドをかけて、意地でも取る!!ではありません!!

医師に採血が取れない!とつき返すのです!

ただ、返すだけでは、医師も「は?😡」となるでしょう。

看護師を見下していたり、理解のない医師である人ほど、こういう反応になります。もう、それは放っておきましょう(笑))

人も変わって何回か穿刺したけど、取れないし、血管もない。

どうしても採血結果が知りたいのであれば、医師自ら取ってみてもらう。

難しさをわかってもらうのです!!

もしくは、動脈採血であれば、医師であれば確実に取れます。

もしかすると、その他の検査結果や身体所見を見て、必要なしと判断される可能性もあります!!

(これは、入院中の場合。入院中は定期的に採血しているから、一度スキップしても問題ないこともあります。外来ではそうはいかないことの方が大多数ではないでしょうか…)

そして、さらに言えば、今後も採血が厳しいともなれば、「PICCを入れよう」というような別の手段を取れる可能性もあるのです!!

そうなったら、看護師としてもありがたいだけでなく、患者も何度も針を刺される苦痛が激減するという、winwinな状況となるのです!!

このようなことこそ、「医師のお手伝い」ではなく、「看護師の仕事」なのです!!

医師から頼まれたから絶対せねば!!ではなく、患者の気持ちに寄り添い、看護師としてせねばならないことは何なのか、考える事こそが、看護師としての仕事なのです!!

他の場面でも当てはまることが沢山ありますので、看護師としてやらねばならないことを考えながら行動に移すことがとても大事だと思っています!!

さいごに

私が20年の経験から導き出した、看護とは、看護師とは、看護師として譲れない看護観とは、をまとめてみました!!

私は看護師経験20年のうち、19年ほどが病棟での経験ですので、病棟の看護をもとに私の中に芽生えた、看護観です☺️

外来では通用しないこともあるかと思います。

ただ、看護師としての考え方はどの部署でもあまりかわらないと思っています。

それぞれの部署で求められる看護師のあり方を考えるだけで、行動は変わってくると思います!!

よりよい看護ができるよう、一緒に頑張りましょう!!