看護師

看護師業務、優先順位の付け方!

こんにちは!!!みったままです!!!

私は、新人指導、学生指導に携わってきましたが、新人・学生がまず「わからないのですが…」と言われることは、優先順位の付け方です。

多重業務と言われる看護師の仕事。同じ時間にしなければならないことがいくつもあります。

同じ時間にしなければならないため、走り回り、新人看護師はパニック!!ということも少なくありません。

その仕事、どのように順番をつけるのでしょう。優先順位が高い仕事って何でしょう?

ここでしっかり押さえて、実践してみましょう!!!

優先順位が最も高い!!最重要事項

緊急治療を必要とする患者さんの状態変化

例えば、致死的不整脈が出ている時。何よりも優先すべきことです。

少しでも対応が遅れると命を落とすことになりますから。

その他も、最優先すべきことは、意識レベルの低下、けいれん、呼吸状態の悪化や、何かしらの原因で大量出血をしている時など。

これは、周りに何を言われようと、他に何の仕事があろうと、その場を離れず、患者さんの観察、処置を行わねばなりません。何があっても、最優先にすべき事項です!!

優先順位高め

手術、処置など

手術は緊急手術でない限り、日時が決まっています。タイムフリーであっても、大体の時間が分かっているはず。

手術時間に合わせて、診療科の医師(手術にもよりますが、たいていの手術は、数名の医師が入ることになります)、麻酔科の医師、手術室看護師が準備していますし、手術室の確保も必要です。

手術によっては、その他の職種や業者が出入りすることもあります。

患者さんは、手術前の緊張の時間、まだかまだかと待ち構えています。

時間通りに手術室に搬入できないと、その後、同じ手術室に入る予定だった関係者も含め、全ての人たちの計画が狂うことになります。

手術室ではなく、病室で行うことができる処置であっても、医師はそれに合わせて、治療計画を立てています。特殊な処置でなく、採血であっても同様です。

(医師が実施する処置で、時間指定がないときは、医師に何時ごろに実施する予定か、確認しましょう。その時間までに準備ができていれば良いのです。)

患者さんにも影響が出ますので、優先的に準備をしておかないといけない事です!

術後のバイタルサイン測定

術後のバイタルサイン測定は、時間指定(マニュアル化)してあることが多いと思います。なぜ時間指定があるのか、それは、変化が起こりやすいからです。

その時間に、数値で異常の有無を確認すると同時に患者の全身状態を観察し、異常がないか、合併症の前兆はないか、早期発見に努めるのです。

時間の決められた薬剤投与、処置、観察

内服薬の場合は、食前、食後など、内服タイミングが違うと効果が変わってくることもありますので、決められた時間に内服させましょう。

点滴であっても、朝夕2回であっても、多少のズレは許容範囲ですが、大きくズレると、次の点滴にも影響が出てきますし、血中濃度の変化も出てきますので、できる限り時間通りに実施できるようにしましょう。

それから、in-outバランスの観察は時間指定があり、毎日同じ条件で測定しているはずですので、その時間も守るようにしましょう。(尿量、ドレーン、点滴残量など)

また、血糖測定は食前でないと、血糖によっての対応が変わりますので、食前、決められた時間に測定するようにしましょう。

体調の変化を訴える患者

全ての患者さんの訴えが優先順位高いわけではありません。

症状の程度によっても、優先順位が違ったりもしますが、患者が訴えているのであれば、その苦痛を緩和することも看護師の大切な仕事の一つです。

痛みが強くて動けなくなっている、突然の高熱でぐったりしているなど、薬剤を使用して改善が見込めるものであれば、早めに薬剤で苦痛の緩和をしましょう。

そして、それと同時に、その患者の経過から、痛みや発熱が異常である場合は、医師に報告する必要もあります

ただ、薬剤で症状緩和が見込めないことは、急ぎで対応すべきことなのか、看護師のアセスメント能力があらわになる部分です。判断に困ったときは、先輩看護師にすみやかに相談しましょう!!!

優先順位やや高め

状態が安定していない患者の検温

情報収集の段階で、急変の翌日であったり、発熱が持続していたり、バイタルサインの安定していない人の把握はできているはずです。

手術翌日や治療翌日なども、できるだけ優先的に検温に回った方が良いです。

導線を考え、部屋順に回る方もいましたが…

検温の途中、何があるかわかりません。何かしらで検温が滞り、状態が安定していない患者の検温に行けなくなることもゼロではありません。

PNSを導入していて、うまくPNSで調整ができているということであれば、検温が滞ることもないでしょうから、その場合は、部屋順でも構わないと思います。

患者の処置

包交や点滴の入れ替えなど、患者は待ち構えていることが多いもの。早めに済ませてしまいましょう。

本当に忙しくてできないときは後回しでも良いことですが、まだ?というナースコールがなると、ナースコールを取り、それを取った人が担当看護師を探し、伝え、担当看護師ができなければ代わりにできる看護師を探して…

時間のロスが多いことがわかりますよね。

遅くなることが分かっていれば、患者さんに前もって遅くなることを伝えておくのも一つの手です。

待ち時間は、長く感じるもの。そして、看護師が来るかもしれないから、部屋にいた方がいいか…と、ただでさえ制限のある入院生活、看護師がさらに制限している可能性もあります。

入院時オリエンテーション

これは、初めての入院の方に限ります。入退院を繰り返している方には必要ないと思います。

初めての入院は大きな不安を抱えて来られている方が多いもの。また、病院の仕組みも全くわからないまま、放置されると、病院やスタッフに不信感を募らせてしまってもおかしくありません。

どうしても時間がないときは、最低限の、当日行うべきことや入院生活の流れを説明をして、その他や詳細はまた後程説明しますということでもよいです。

検査・治療前、手術前オリエンテーション

治療、検査などの処置を受ける予定のある方、手術を受ける予定の方は、それを目的に入院されていますので、どういったことをするのか、どういう流れになるのか、気になっておられます。

遠慮して説明されるまで待たれる方もおられますが、余程、楽観的な人でない限り、気にはなっているはずです。

患者さんの気になることは早めにすっきりした方が良いです。

それこそ、検温に行ったときに、これはどうなってますか?や、ナースコールを鳴らして聞かれたりすると、そこで時間のロスにつながります。

検温を少しでもスムーズに終わらせるため、ナースコールで他のスタッフの貴重な時間をロスさせないために…先回りして、早めにオリエンテーションしてしまいましょう。

患者にとっても、看護師にとっても、winーwinです!!

優先順位低め

状態が安定している患者の検温

患者の状態が安定している方は、病棟内を歩き回っていることも多いはずです。すれ違うこともあるかと思います。介護が必要な方であれば、ナースコールを押してくることもあるでしょう。

その時に、顔色、呼吸や歩き方などから、体調の悪化がないか、アセスメントすることは可能です。

大丈夫そう!著変なさそう!と思った場合は、検温は最後に回しましょう!

患者指導

患者指導は重要な仕事の一つですので、必ず実施する必要があります。が、この時間にしなければならないという決まりはありません。

オリエンテーションに比較して、気にしておられる患者さんも少ない印象です。(というより、何が分からないかがわからないという感じ)

退院前指導であれば、「あれ?これはどうなんだろう?」と説明の時は何も思わなかったのに、いざ帰るとなると、疑問が出てくるものだと思います。

退院前日までに退院指導を実施するとは思いますが、退院前日にしないといけないわけではありません。

退院の目途がついたら、前日ではなくても指導してしまいましょう。

そして、在宅支援を重点的に行うようになった今、入院時から、退院後の生活に向けて、退院支援を行う施設も増えていると思います。

入院時から、継続治療や継続介護などを必要とする患者さんに関しては、家族も巻き込んで少しずつ指導を始めましょう。

患者からの依頼

これは、優先度が高いと思われがちですが、後回しにして良いです。

とはいえ、後回しにしても、絶対に忘れてはならないことです。患者さんの信頼を失うことになりますので、後回しにしても、絶対に行いましょう。

ただし、薬が欲しいというような依頼は、前述した「体調の変化を訴える患者」の項目に該当します。

薬が欲しいということは、体調の変化があったから薬が欲しいのであって、何も変化がないのに配薬できませんし、希望されないでしょう。

これ以外の、お茶を買ってきてほしいというようなことであれば、「今は忙しくて行けないので、しばらくお待ちください。」と伝えて良い内容です。

「先生に伝えてください」ということであっても、医師も都合がありますし、急変など体調の変化でなければ、電話以外の連絡ツールを使って、医師に確実に伝わるようにすれば良い話です。

ただ、患者さんは待っていますので、「〇分後になるかと思います」や、「医師の都合もありますので、いつになるかお約束はできません」と、時間の目安を伝えておくと、患者さんは待ってくださいます。

しなければならないが、後回し可能!!一番最後でも良いこと

記録

電子カルテを持ち歩いてバイタルサインや観察した項目などは記録しているかとは思いますが、本当に時間がない時、やむを得ない時は、紙に患者名、時間、観察した内容、バイタルサインなどをメモして、後から電子カルテ入力しましょう。

記録は、証拠を残すための物であるので、手術や処置の時間なのに、記録が終わってないから記録をするというのは違います。

その他の、看護計画の評価や退院指導、入院時オリエンテーションの記録なども、後回しにすべき記録です。

ただし、隙間時間があるのであれば、少しずつ記録をしましょう。新人は、特に何を書けばよいのか、コツがつかめるまでは記録一つにも、かなり時間を要すると思います。(ただ、書いている内容は、患者によって多少違えど、要点は同じなので、要点をまとめておくと、次に記録するときに、書くべき内容で迷う時間のロスは減らせます)

翌日準備

手術前日の準備や退院前の物品準備です。施設によって、準備する物品は異なるかとは思いますが、これこそ、当日朝までに終わっておけば問題ないことですので、最後に回しましょう!!

さいごに

優先順位をご紹介しましたが、私が長年働いて、身に付けた優先順位の順番です。

これが全てではありませんし、こういった場合は…?と、例外も多々あるかと思います。

患者さんの状況、自分の業務の進捗状況、周りのスタッフの手の空き具合なども全部加味して優先順位は臨機応変に変化させる必要があります。

判断はやはり経験を積まないと難しい部分もあるかと思いますが、参考になればうれしいです!!!