看護師

潜在看護師が多い理由【看護師として働かない選択】

みったまま

こんにちは!!!みったままです!!!

私は、約20年、看護師として働いています。総合病院に就職してから、正社員として約20年、一旦は辞めようと思っていたのですが、家庭の都合により、パート看護師として働いています。

看護師の仕事は、本当にきついことばかり。

精神的にも、肉体的にも、とてもきつい仕事だと思います。

資格を持っているのにもかかわらず、看護師として働いていない方のことを、潜在看護師といいます。

看護師として働くのが難しい。大変、きつい。世の中には、そんな看護師がたくさんいるのです。

私は看護師として働いているので、潜在看護師の選択をする方の気持ちがものすごくわかります。(私もその選択をする可能性は常にあります

現在、潜在看護師は約70万人いるといわれています。

ものすごい数ですよね。それだけ働くことがキツイ仕事なのです😱

約20年看護師をしている私は、退職していった看護師を沢山見てきました。

その方々が、退職という選択をした理由、私が仕事をやめるという選択をするならば、こういう理由だ!ということを挙げてみました!

みったまま

看護師の離職率は多い方だと言われています。どのような背景があるのか、ご紹介します!!!

人間関係

これは、どの職場でも言えることだと思いますが…

働くうえで人間関係ってとても大事ですよね。

気持ちよく働けるか。嫌な気持ちでしか働けないって、本当にストレスです。

私の経験上、生命に直結する部署(ICU)や心臓疾患(循環器)を扱う病棟の人間関係はギスギスしていることが多い印象です。

なぜなら、いつ目の前で急変が起こるかわからない状況だからです。勤務時間内は、常に気が張り詰めている状況です。

気が張り詰めている時、人って、冗談も通じませんし、笑える状況ではありません。

それに加えて、仕事量の多さによる激務のため、時間の余裕もない。そうなると、もちろん、心の余裕もありません。

そんな時に、「これ教えて」や「手伝って」、「これお願いします」なんて言われようものなら、「後にして」「今は無理」と思うのが人の心理。その気持ちを押し殺しながら、対応するのです。

丁寧に対応したとしても、そんな心理状況の時に対応していると、冷たいと思われることは少なくないと思います。

そうして、その冷たい対応に疲弊した新人は長続きしません。

そして、冷たいと思われてもおかしくない対応をしてしまう先輩は、その時は精一杯対応しているのにも関わらず、仕事が終わり一息つくと、今考えると、ひどい言い方だったかも…言い過ぎたかな…と自己嫌悪。

(職業病である、「性格がひねくれてしまう」病気にかかった先輩は、自己嫌悪など一ミリもなく、本気で、「そんなことで潰れるぐらいならやめてしまえ」と思っています😱)

完全に悪循環です。

自分の気持ちを抑え込んで対応し、その間に急変し、その患者の命が助からなかったら…

そのストレスは、並大抵のストレスではありませんよね。

それが毎日、10時間ほどはあるのです。

それに耐え抜くための精神力が、看護師の性格を変えていくのです。

そうして、人間関係は悪化の一途…

看護師特有の人間関係だけでなく、女性が多い職場ですので、女性特有の人間関係ももちろん存在します。

女性が多い職場は、派閥だったり、陰湿な陰口だったり…

(ストレスが溜まった看護師の派閥や陰口、本当にひどいものです。)

これが理由で看護師に戻りたくないという潜在看護師は本当に多いと思います。

また、看護師は、医師と協力しながら仕事をする立場です。

医師もまた、癖が強い人が多い!!もしかすると、看護師以上に癖が強い人が多いかもしれません。

看護師に指示をする立場の職業ですから、偉そうに命令する医師、看護師が相談しても、聞く耳を持たない医師、忙しいのに電話してくるなというような、逆切れしてくる医師、話を聞いてくれるが、自分で考えろと医師の仕事の領域を看護師に丸投げしてくる医師…

(もちろん、医師は看護師以上に責任が重くのしかかる仕事であるとは思いますので、看護師同様、仕事によって性格が変わってしまった人も多くいるでしょうが…)

そのような人たちと、仕事とはいえ、話すことは本当にストレスなのです。

看護師とはいえ、人間です。

沢山の患者を相手していますので、合わない患者も沢山います。

そのような人の看護を毎日せねばならないのは本当に苦痛。

合わないだけでなく、暴言、暴力を吐く患者の相手、クレームを言う患者の相手、お手伝いさんのように自分でできることを頼んでくる患者…

患者の相手をするのもかなり精神を削っていますし、疲れます。

このようなストレスを抱えながら毎日の生活は、本当に疲弊します。

みったまま

看護師の仕事はストレスがいっぱい。職場だけでなく、患者との人間関係にも本当にストレスが溜まります。

業務内容

看護師の仕事は、3K(汚い、キツイ、危険)と言われる過酷な仕事。

本当に、学生の時と働いてからのギャップに驚きます。

恐らく、一般的には嫌がられる内容の仕事がた~っぷり😅

汚いことは、下の世話だけではありません。

血液や体液のガーゼ交換もまあまあな悪臭です。

特に、腐敗している足、感染している傷など…

仕事をしてなければ、おそらく、嗅いだことのない匂いでしょうが、個人的には排泄物よりもキツイ匂いだと思っています。

体力的にも、かなりキツイと思います。

看護師って、パッと思いつく仕事は医師の診察介助ではないでしょうか。

しかし、看護師の仕事は、患者を抱えることは少なくありません。

体位変換、おむつ交換、移乗介助…職業病が腰痛と言っても過言ではないほど、力仕事が沢山あります。

そして、感染症を持った患者も沢山います。

感染症に自分が感染するリスクを常に抱えながら仕事をしています。

最近では、患者や家族に訴えられることでも起きると、実刑を受けることだってある時代になってきました。

真面目に仕事していて、忙しい、ストレス、汚い仕事もこなしながら、何人も関わっているはずの事例であっても、最終施行者が看護師であるがために、看護師が実刑判決を受ける事例が多々あります。

こんなリスクを冒してまで働く意味って何でしょう。

お金を稼ぐための仕事。なのに、将来の人生がなくなってしまうという仕事って…

働くのをやめてしまう人がいて、当たり前の時代です。

みったまま

看護師の仕事は体力的にも、精神的にもキツイ仕事。実刑判決を受けるニュースなどを見ると、人のために働いているのに…と心が痛くなります。

報酬

こんなに、厳しい仕事であるのに、報酬は全く良くありません。

高給取りと良く言われますが、実際、全く良くないという事実を世間はほとんど知りません。

というより、夜勤手当でプラスされた、月に数万円の給料がいいと言われているのかもしれませんが…

それって、実際に高いと言えないですよね。夜勤をしているのですから。

生活リズムが崩れて、病気になるリスクを冒してまで働いているのですから、手当が出て当然なのです。

その手当が、数万円って…

ろくに休憩も取れない夜勤で16時間以上の拘束を強いられて、それを月に4~5回で数万円って…

多いですか?!

夜勤をしなければ、本当に給料は少ないです。一般中小企業と同じかそれ以下だと思います。

月20万円ない病院なんてザラにあります。

これで、高給取りでしょうか…

国家資格ですから、仕事は沢山あります。どこの地域でも働くことはできます。

が、給料は決して高くありません。

パート給料なんて、最低賃金が賃上げされている今の時代、全く上がらず…実質下がっているのと同じ状況です。

私が就職を考えていた約20年前、最低賃金が600円代だったころと、現在は最低賃金が1000円を超している今、パートの賃金は同じなのです…😱

約20年前は最低賃金の2倍かそれ以上の賃金がありましたが、現在は最低賃金に毛が生えた程度…

どう考えても給料が減っています。

そして、正社員として働いていても、賃上げもわずか…

夜勤を含めて働くとしても、大手企業には到底及ばない給料です。

そして、前述した精神的にも、身体的にもかなりの負担を抱えながら仕事をしているにも関わらず、中小企業と同じかそれ以下の給料…

そして、職種は違えど、医師は看護師の何倍もの給料をもらっており、業務的に医師の尻ぬぐいをしている看護師も少なくないため、不満を持つことも少なくありません。

色々な状況が割に合わないと感じる看護師も多く、辞めていく原因の一つになっています

みったまま

ほとんどの看護師は、忙しさ、汚さ、いろんなリスクを冒しているのにも関わらず、割に合わないと思っている人は少なくありません!!

休暇

看護師の仕事はシフト制であり、夜勤を伴う仕事も少なくありません。

が。シフト制で働いている看護師は、1人でも突然抜けると、仕事の負担が爆増することが少なくありません。特に夜勤は勤務者数が少ないため、1人抜けると仕事が回らなくなります。

その負担を考えると休みにくかったり、休みを申告するとしても、嫌みを言われたり…

休むこと自体がとてもストレスになります。

その結果、熱があっても、解熱剤を飲んで働いたり、点滴をしながら働いたり…

コロナが流行して以降、発熱があれば働いてはいけないと徹底されつつありますが…

それでも、上司の対応次第では、発熱で休むと申告する恐怖や同僚に負担をかけてしまうというストレスよりは、熱があっても働いていた方がマシという人も少なくないと思います。

これだけ心身を酷使して働く意味…十分に辞める理由になりますよね。

それに、近年よくある、災害級の大雨、台風など…予防的に休みとする企業が増えている中、看護師は絶対に休みを取れません。

通勤で身の危険を感じるほどの気候であっても、休みを取ることは許されません。

大雪など、交通機関が麻痺しそうな日は、前日から近所のホテルに泊まってから出勤するスタッフもいました…(これって、社会人としは当たり前なのですか?)

それだけでなく、看護師をしていれば、勉強が必須です。

勉強会に参加せねばいけなかったり、院外の研修を半強制的に受けさせられたり…

それは、休暇を利用していかねばなりません。しかも、研修費は自腹…

病院によっては出してくれるとこもあると思いますが、出してもらうということは、研修の内容をスタッフと共有するために、勉強会を開催する必要が出てきます。

その準備(資料やパワーポイント)は時間外…それって、どうなのでしょう。

それから、看護研究や委員会の仕事、時間内ではすることができませんので、必然的に時間外…でも、疲れたら早く帰りたいのも人の心理。

休みの日に出てきて看護研究や委員会の仕事をすることも少なくありません。

みったまま

体調不良でも休みを取りにくい風潮、休みの日を返上してまでしないといけない仕事

育児をしながらの働きにくさ

女性の多い看護師は、結婚し、出産、育児をするにあたり、突然の休暇を取らねばならない状況も出てきます。

休みの取りにくさから、私が就職した約20年前は、「結婚したら退職」が普通でした。(どの仕事でも当たり前の時代なのでしょうかね?)

産休・育休を取ることができない(制度的には取れるが、それが許される環境ではない)ことが、大きな原因だったと思いますが、時代は移り変わり、産休・育休を取ることが普通になってきました。

しかし、子育てしながらでは、突然の休暇が必須。

さらに、子育てしながら夜勤をするということも、子供には寂しい思いをさせてしまったり、家族に子育ての協力を依頼せねば働くことが難しい状況になります。

加えて、患者の状態変化や緊急入院などによっては、突然の残業を強いられることもありますし、日常的にも残業は必ずありますので、保育園の送り迎えはかなりギリギリの生活です。

保育園は乗り切れたとしても、小学校は学童に行くとしても、朝は保育園より遅く、帰りは保育園より早いので、子供一人の時間が発生してしまうのです。

親、兄弟が近所に住んでいて、協力的であれば続けることは可能かもしれませんが、子供との時間を無くしてまで働きたいほど、看護師の仕事が好きなのか…考えてしまいますね。

みったまま

子供を育てながら、フルタイムで働くということは、看護師以外でも本当に大変!!子供にある程度の我慢をさせないと働けない環境…お金も大事ですが、子供のことを考えると、働らいてていいのか…考えますね…

さいごに

私は、看護師として働きたくない原因はこれらにあると思っています。

実際に、働かなくてもよいのであれば、働かない方が良いと思っています。

そう思いながら看護師をしている人も少なくないはずです。

でも、働いている理由は、結局生活のためですよね。

そして、この世の中、看護師がいなくなれば、確実に医療は崩壊します。

やりがいがない仕事とは言いませんが、看護師が納得できるような報酬であったり、働き方だったりを改善していかないと、働き手は少なくなる一方だと思っています。

親が老いていく今、自分が病気やケガを負ったり、老いていく将来、いなくなっては困る職業なのです!!

少しでも働きやすい職業になることを願っています!!